「火の鳥」の完結
手塚がその後も作品を書き続けたのか、物語が完結したのかも知らないまま、
月日がたった。
そして心のどこかにひっかかるものが残っていた。
あの話はその後どうなっただろう・・・
月日がたった。
そして心のどこかにひっかかるものが残っていた。
あの話はその後どうなっただろう・・・
図書館にあった本をごっそりと借りて来て、一週間かけて読んだ。
文庫本の小さな文字は老眼には少々こたえたが、なんとか読み切った。
文庫本の小さな文字は老眼には少々こたえたが、なんとか読み切った。
「火の鳥」は輪廻の物語である。
輪廻には終りが無い。
未完のままに終わっていても不思議ではない。
手塚なら未完のまま終わらせるだろう、という予感のようなものを
持ちながら読み進めたが、火の鳥は「太陽編」で完結していた。
輪廻には終りが無い。
未完のままに終わっていても不思議ではない。
手塚なら未完のまま終わらせるだろう、という予感のようなものを
持ちながら読み進めたが、火の鳥は「太陽編」で完結していた。
太陽編は天智天武期と21世紀を舞台にして、
権力闘争、宗教紛争を繰り返す我々の世界、
争いに翻弄される二つの若者の愛を描く。
結末では別々の話と思われた二つの愛が一つの物語に昇華し、
若者たちは永遠の愛を獲得する
死・輪廻という永遠の時の中で。
権力闘争、宗教紛争を繰り返す我々の世界、
争いに翻弄される二つの若者の愛を描く。
結末では別々の話と思われた二つの愛が一つの物語に昇華し、
若者たちは永遠の愛を獲得する
死・輪廻という永遠の時の中で。
まああっけないというか、無理にオチをつけたという印象も残るが、
手塚らしさ満載の完結編ではあった。
手塚らしさ満載の完結編ではあった。
そして私の中に残っていた「ひっかかり」はひとまず消えた。