江戸名所百景 愛宕山
名所江戸百景の中でも第21景「芝愛宕山」は、よく知られた絵である。
![イメージ 1](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/s/svsv/20191007/20191007154823.jpg)
この絵に描かれている人物は不思議な格好をしている。
左右の手には大きなしゃもじと太いすりこぎ。
頭をごちゃごちゃと飾りたてている。
左右の手には大きなしゃもじと太いすりこぎ。
頭をごちゃごちゃと飾りたてている。
先日の名所江戸百景ツァーはこの愛宕山を含むコースを回った。
ガイドの説明によると、絵の主は毘沙門の使いで、近くの寺で行われた
正月行事の強飯式から帰ってくる様子を描いている。
頭にザルをかぶり、串を立て、御幣をなびかせている。
そして額の橙、顔の左右に垂らしている昆布などは正月の飾り物である。
ガイドの説明によると、絵の主は毘沙門の使いで、近くの寺で行われた
正月行事の強飯式から帰ってくる様子を描いている。
頭にザルをかぶり、串を立て、御幣をなびかせている。
そして額の橙、顔の左右に垂らしている昆布などは正月の飾り物である。
両手の大シャモジや大すりこぎは、「新参は9杯、古参は7杯」と
飯を強いるための道具。
強飯式は一年を笑って明るくスタートするための行事であり、
その使者もしゃれっけたっぷりに着飾っているのだった。
飯を強いるための道具。
強飯式は一年を笑って明るくスタートするための行事であり、
その使者もしゃれっけたっぷりに着飾っているのだった。
広重にしてはめずらしく、ユーモラスな題材を取り上げているが、
絵の主の表情は硬い。
絵の主の表情は硬い。
これは愛宕山の階段を見れば、すぐ理由が分かる。
![イメージ 2](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/s/svsv/20191007/20191007154826.jpg)
背景の江戸の町にはタコがあがり、穏やかに晴れ渡っている。
のびやかで華やいだ江戸の正月を感じさせてくれる、いい絵だ。
のびやかで華やいだ江戸の正月を感じさせてくれる、いい絵だ。
![イメージ 3](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/s/svsv/20191007/20191007154829.jpg)
![イメージ 4](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/s/svsv/20191007/20191007154832.jpg)
112景の掘割(桜川)はたぶん歩道の下だろう。