植田正治「僕のアルバム」

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一人の写真家が妻を娶り、妻に先立たれる50年間を記録した写真集である。
舞台は鳥取
写真家は境港の写真館を拠点に新しい写真の世界を切り開き、
妻の写真も撮り続ける。

19歳で嫁いできた妻は少女の面影を残している。
4人の子供を産んだ後も、夫のモデルとして境港の堤防の上に佇み、砂丘に立つ。
艶っぽさを漂わせながら、なお可憐で美しい。

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静かで透明感のある写真集である。

植田の本来の仕事はもう少し別のところにあるようだが、でもこれはこれで素晴らしい。

(注)植田の写真は鳥取伯耆町の美術館に収められている。
  http://www.japro.com/ueda/