石神井今昔(その2)

石神井公園三宝寺池周辺は武蔵野の自然が残る場所として
よく知られていますが、下の写真はその三宝寺池に在ったプールです。
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大きい。
日本初の100mプールだそうです。
100mの競泳用プールなんて聞いたことがないですけど。

1918年に府立第四公衆遊泳場として開設、1924年にコンクリートに改修し、
オリンピックの競泳代表の強化合宿を行ったそうです。

上の写真は改修後間もない1925年ごろのものです。
このあとのオリンピックというと1928年にアムステルダム大会があります。
三段跳びの織田幹夫選手が日本人初の金メダルをとった大会ですが、水泳でも
鶴田選手が200m平泳ぎで金メダル、早大生を中心としたメンバが
800mリレーで銀メダルをとっています。
ひょっとしたらこのプールで練習した成果かもしれませんね。

1955年このプールの跡地に石神井釣道場(釣り堀)が開設されます。
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左側の店は今も営業を続けている豊島屋です(たぶん)。
昭和63年にはその釣り堀もなくなり、水辺観察園が開設され現在に至っています。

プールと釣り堀の痕跡を水辺観察園の近くにある地図で探してみると…..
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「現在地」という文字の上に細長く伸びている水色の部分、ここがおそらくプールの
跡地でしょう。
水辺観察園の左側の道を歩測してみると、90mほどの長さでした。

豊島屋は「現在地」の右側の白い場所にあります。
その豊島屋を水辺観察園越しに見ると、
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柵の手前が水辺観察園で、ここから左手に伸びています。
写真2の釣り堀は豊島屋の右側まで続いていますが、観察園を作るときに少し
埋め立てたようです。
それで歩測が90mしかなかったと考えると、辻褄が合います。

豊島屋でおもしろい看板を見つけました。
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きっと釣り堀をやっていたころの名残でしょうね。
今は三宝寺池は釣り禁止になっています。