石神井今昔(その1)

最近移り住んだ石神井駅近辺の昔の様子を知りたいと思って、
ネットで探してみたのですが、あまりまとまったものが見つかりませんでした。
幸いこの6月に「昭和30年代、40年代の練馬区」という写真集が
出版され、入手することができました。
場所を特定できる写真もあり、今の姿と比較するといろいろ楽しむことが
できます。

何回かそんなお楽しみを書いてみたいと思いますが、
今回は石神井公園駅南口です。
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(クリックすると大きくなります)

時代は昭和30年代、季節は冬、右手(東)から日が差しているので時間は早朝です。
手前の道路は朝露か霜が降りたように、少し濡れて光っています。
売店の前を横切っている男性は出勤を急ぐように大股で歩いています。

駅の中には改札口が見えます。
右手に見えるのは改札係の入るボックス、さらにその右手は切符売り場ですね。
窓ガラスの向こうに駅員が座って切符を売っている様子が目に浮かびます。
改札口の向こうのホームには機関車のようなものが停まっているように見えますが
よくわかりません。

駅舎の屋根の飾窓がなかなかしゃれています。
この駅舎は昭和3年から37年まで使われたそうです。
屋根の看板には西武電車とあります。
戦後間もなく社名は西武鉄道になっています。
どうして西武電車なんでしょう。

この写真には4人の女性が写っていますが、そのうち3人は和服を着ています。
昭和30年代はまだこういった時代なんですね。
このころから始まる高度成長期にあっという間に女性の洋装化が進んでいきます。

左端の割烹着姿の女性は西武のマークのついた箱から何か取り出そうとしています。
箱の上には平べったいお盆のようなものが置かれ、小さなものが盛られています。
お菓子のようにも見えますが、この季節に売るものってなんだろう。

電話ボックスの前の二人はバスを待っているのでしょう。
別の写真を見ると電話ボックスの前あたりから荻窪行きのバスが出ています。
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現在はバスの発着場所はもう少し右手のほうによったところに移動しているようです。
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(最初の2枚は南から駅を見た写真、最後の写真は東の方角から撮っています)