TOKYO 異形 (その2)

 
棚に並んだたくさんのワイングラス、


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なぜかグラスの足が右や左にフニャリと曲がっている
そして画面の下の方には小さな人の姿…


この写真は先日も取り上げた「TOKYO異形」の中の写真(部分)である。

ワイングラスのように見えるのは、建築中のビルの工事用のシートで、
物や火花の落下を防ぐためのもの。
工事をやっていない時には風を通すため、シートの裾を束ねる。
その形がワイングラスに似ている、ということらしい。


通勤時にあらためて建築中のビルを眺めて見ると、たしかにこんな形の
シートが並んでいる。

普段なにげなく見ている風景の中から、誰も気づかない形を発見する、
それも「TOKYO異形」のテーマの一つである。




その「TOKYO異形」からもう一枚(最後の一枚)。


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キューブリックの映画のワンシーンにも見える、未来的で浮遊感の漂う風景。


山手通りの地下を通る首都交環状線の工事現場の写真である。

以前山手通りの近くに住んでいたので、トンネル工事の進み具合は身近で知っていたが、地下にこんな景色が広がっていたなんて全く知らなかった。

新聞社の取材力と写真家の感性がフィットして生まれた美しい写真である。