本橋成一 「バオバブの記憶」(2009、平凡社)

 

本橋はかって「ナージャの村」チェルノブイリの近郊の農村の暮らしを描いた。
静かな祈りに満ちた写真集だった。

バオバブの記憶」ではアフリカ西端のセネガルの農村の暮らしを描いている。

村には樹齢500年とも1000年とも言われる巨木が並ぶ。


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人々はバオバブの木を守り、木陰に集い、木の葉を生活に利用する。
木の芽吹きで雨季が近いことを知り、畑に種をまく。

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季節の循環とともに、ゆったりと流れる時間。
開発の手はまだこの村まで届いてはいない。
でも少年の心の中にはフランス語を勉強して将来は商売をやりたいという夢がある。

この写真集にはアフリカという大地が持っている豊かさ、魅力がいっぱい詰まっている。
今年見た写真集のベストである。

(注)本橋は同じ題名の映画も出している。
   DVDになっているようです。