「定本 木村伊兵衛」 (その1)

 
顰蹙をかってしまいそうだが、正月の酔眼でパラパラと木村の写真集を
眺めている。

その中から1枚。

イメージ 1


場所は湯島天神男坂
坂下には古い木造家屋が並んでいる。
1953年の撮影とある。
このあたりは戦災からまぬがれたようだ。


湯島は先月、広重ツアーでも回った。
たまたまほぼ同じアングルで撮った写真があった。

イメージ 2

白飛びした写真でなさけないが、大御所の写真と
勝手に並べられるのもブログのいいところ(笑)。

木造建築は姿を消しているが、石畳や右側の草木の様子は
あまり変わっていない。


木村の写真では石畳が雨にしっとり濡れている。
階段をゆっくりと降りていく人物が一人。
傘をもったコート姿がこの写真の雰囲気を支配している。

木村と言えば報道写真や著名人の写真だが、ひょっとしたら
この写真はモデル写真かもしれない。

(次回に続く)