江戸名所百景めぐり(1)  みつまたわかれの淵

一年をかけて広重の江戸名所百景をまわるというツアーが始まりました。
広重が描いたと思われるポイントに案内してくれるという企画。
一昨年、昨年は抽選からもれ、今回念願かなって参加できました。

先週の日曜にあった第一回は大川端。
肌寒い天気の中、20人余のおじさんおばさんが、先生の開設を聞きながらぞろぞろ
歩いていきます。

最初に向かったのは第57景「みつまたわかれの淵」のビューポイント。

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この絵は隅田川の東から西の方角の富士を見ています。
川の中ほどに中州があり、その向こうに箱崎川の入り口が見えます。
川が三つに分かれているので「三つ股」と呼ばれたそうです。

下の図はこの付近の切絵図です。

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図の赤丸の付近から矢印の方角を見ると広重の絵の風景になるのだそうです。

その地形は今の地図では次のようになっています。

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江戸の道路や地形がかなりそのまま残っていますが、中州のあたりが埋め立てられ
ています。
図の緑の線が江戸時代の川岸になります。

赤丸の地点は江東区芭蕉記念館の近くにあり、芭蕉庵史跡庭園となっています。
一行はそこに向かいました。

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向こうに見えているのは清州橋。
江戸時代にはありませんでした。
広重の箱崎川の入り口は橋の右側(西詰め)の延長線上にあります。
写真は広重の絵より、少し左側の方角を見ています。

川の向こう側にはビルが林立し、浮世絵の風情はありませんが、
個人的にはとても気に入っている場所です。

この日はあと三か所回りました。
それはまた機会を見て書くつもりです。

(注)芭蕉は今回行ったビューポイントの近くに庵を結んでいたと言われています。
   芭蕉稲荷などの史跡も残っています。