本橋成一 「ナージャの村」

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この写真集はチェルノブイリ原発事故から5年たった
1992年頃のロシアの寒村、ドゥヂチ村の記録である。
ナージャの住むドゥヂチ村はチェルノブイリの北、160kmにある。

村にはかって300人の人々が暮らしていたが、いまは15人。
ナージャは7人家族の末っ子。

本橋はドゥヂチ村に住む人々の暮らしと自然を淡々と記録する。
じゃがいもの植え付け、山羊の世話、結婚式、収穫、村祭り。
笑顔、たくましさ、そして悲しみ。

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友達や兄弟と遊ぶナージャ、誰もいなくなった学校、町に出ていく友達との別れ。
そしてナージャにも村を離れる日がやってくる。
トラックの荷台に乗り、家族は町に向かう

 学校が..........。
 見てごらん。すばらしい小川だよ。
 学校が..........。
 小さい。
 ふるさとだね。
 草木が生い茂っている。
 ここ。

 今日。
 引っ越すの。
 ええ。

 あ、学校が..........。

10年前の本だけれど、今も強く訴えるものをもつ写真集である。
ぜひ一読あれ。