荒木経惟 「幸福写真」

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3年前に出版された写真集。

まずはアラーキー語録から

「イイな、と思う写真には、やっぱりお互いに何かを感じあっている
ところがちゃんと写っている。
親子、家族、恋人、夫婦、お互いの愛しい気持ち、仕種が写っている。」

この写真集に登場する人たちは家族写真や友達写真のような自然な姿をさらしている。

見知らぬ人間がカメラを向けてくればたいていの人は警戒する。
アラーキーはその壁をユニークな風貌と、ジョーク、そしてバツグンの知名度
易々と乗り越えている

「「握手してください」「写真撮らせてください」「よっ、アラーキー」と次々
かかる呼び声に手を挙げてこたえつつ、カメラを向ける先々にドット笑いの渦を
巻き起こしていく」

なるほど人の写真を撮るってそういうことなのか。
撮り手と被写体となる人々の間に「お互いに何かを感じあっている」という関係を
作ること、それが人を撮るということなのだ。

同じ写真でも、風景写真とはずいぶん違うものだ。