まぼろしの慈久庵

娘と慈久庵のそばを食べに行ってきました。

慈久庵はいろんな雑誌や本で名店として紹介されているので
ご存知の方も多いと思います。
店主の小川さんが東京阿佐ヶ谷から故郷の茨城に居を移して構えた店です。
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店は常陸太田の北部、旧水府村竜神峡の大吊橋のすぐそばにあります。
この店のオープンはずいぶん前のdanchuで知りましたが、店の場所が分からず、
私にとってはずっとまぼろしの店でした。

開店後間もない時間に駆けつけましたらもうお客さんが15人ほど並んでいます。
1時間ほどかかりそうだという声も聞こえましたが、おいしいそばを
食べるのだからと列に並ぶことにしました。

店の縁側に腰掛けて順番を待ちます。
秋の気持ちのいい風が流れていきます。

待つこと1時間半、やっと席に座りました。
大盛りせいろを注文。
よく見ていると、小川さんがそばうち、配膳、かたずけ、レジの業務を
全部一人でこなしています。
そばが席に届くまでにさらに20分ほどかかりました。

でてきたそばは評判どおりすばらしいものでした。
そばにあまみがあって、上品なかおりがします。
なんでもこのそばは焼畑で特別に育てたものだそうです。
そばつゆもじっくり寝かせたものらしく、くせがなく、
うまみが口にゆっくりと広がります。

でもせいろなんてどんなにゆっくり食べても20分はもたないですよね。
実際には10分ほどで終わってしまいました。
なにか物足りない。
こういう店ではまずお酒でも頼み、てんぷらやそばがきを食し、
少しお腹がくちくなったところでせいろを頼むといったパターンが普通
なんでしょうね。
メニューにはそんなコースもあります。
はじめからそれにしておけば良かったのですが、追加注文だと時間が
かかりそう、という娘に同意して、店を出ました。