二十四節気

  

二十四節気という言葉がある。
1年を24等分して、それぞれの季節に名前が付けられている。
立春とか、啓蟄大暑、といった今も使われている言葉もあるし、
清明芒種など最近あまり聞かない名前もある。


河出書房新社から出ている「図説 浮世絵に見る日本の二十四節気」は
この二十四節気を美しく分かりやすく解説している。


ちなみに今日は9月14日だから節季は白露。
白露のページはこんな具合だ。

見開きの右ページ
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広重 「富士三十六景 甲斐大月の原」(部分)
芳年 「つきの百姿 大物海上月 弁慶」(部分)
広重 「東都名所 道灌山虫聞之図」(ほぼ全体)




見開きの左ページ
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広重 「東都名所 高輪之明月」(部分)
清長 「美南見十二候 九月」(部分)
芳年 「月百姿 むさしのの月」(部分)



広重の繊細な描写、芳年のダイナミズム、清長の優美、そして
どの絵もこの季節が持つ清涼感と侘しさを的確にとらえて、
余すところがない。

広重の道灌山など、絵の中から虫の音が聞こえてきそうだ。



膨大な浮世絵の中からこういった素晴らしい絵を集めてきた
著者(藤原千恵子編)の知識の豊富さには、恐れ入る。


白露とは「野の草を吹き分ける台風が荒れ、草花に朝露が白く光る頃」
ということだそうだが、その説明のとおり月曜日あたり関東を
大型台風が直撃しそうだ。