広重ツアーで都内を回っていると、ときどき
富士塚に出会う。
ご承知のように、
富士塚とは富士山の溶岩で築かれた塚で、
江戸時代後半に各地に作られた。
江戸の人々は
富士塚に登って、富士詣にかえた。
今も神社の片隅に残っているが、塚にのぼることは
たいてい禁止されている。
先日、広重ツアーで浦安で歩いた
境川沿いの清瀧神社と豊受神社にも
立派な
富士塚があった。
豊受神社の
富士塚には登り口のしるしがある。
滅多にないチャンス。
さっそくツアーの仲間と登ってみた。
高さは5m程度しかないが、なかなか見晴らしがいい。
おそらく江戸の頃は頂上から富士山が見えたのだろう。
その風景は広重の江戸名所百景第96景「堀江ねこざね」から
うかがうことができる。
画面右側の木立が豊受神社、中央が
境川である。
境川の右側は猫実村、左側が堀江村、つきあたりに見えるのが江戸川。
さて、豊受神社の
富士塚であるが、塚から降りてきたら、
神社の方に注意を受けてしまった。
崩落の危険もあるので、事前に了解が必要という。
というわけで、この記事を読んで豊受神社の
富士塚に
行ってみようと思われた方、勝手に登ってはいけません。(笑)