秋の日に

 
春に長女が嫁いでいった。
そして二人目も結婚が決まり、今日相手方の親と顔合わせをした。
そう遠くないうちに三人目もそういう時期を向かえるだろう。
我が家もバタバタと子供たちが家を出ていく時期を迎えているのだ。

それで寂しいかと自分に問いかけてみるが、格別にそんな気持ちはない。
長女夫婦もちょこちょこ顔を見せにくるし、カミさんとしょっちゅう携帯で話している。
私自身も仕事の中で日々をやり過ごし、休みには写真だ、広重だといって出かけている。

子供が周りにいるのが普通だった生活が無くなって、夫婦二人きりになる...
帰りの電車の中で、酔っ払った頭の中にそんなイメージがチラっと浮かんだが、
すぐ追い払った。
まあなるようになるさ。

先のことを考えないのは昔からの習い性のようなものだし、
他の家でもそういう時期をそれなりにやり過ごしてきている訳だ。
あまりごちゃごちゃ考えずに生きていこう。

それでも家に帰ってパソコンで昔の写真をめくっていたら、
胸のあたりに熱いものがちょっぴり湧きあがってきた。

イメージ 1

ごくありふれた家族のスナップ写真。
子供達はこれを見て何を思い出すだろう。