島田荘司 「写楽 閉じた国の幻」
著者も写楽の肉筆画らしい資料が出てきた所から話を始める。
絵の中の文字を手がかりに正体が絞り込まれていく。
だが途中でその資料は怪しい資料ということになり、写楽の活動期間に
焦点を当てて、新写楽説を作り上げていく。
絵の中の文字を手がかりに正体が絞り込まれていく。
だが途中でその資料は怪しい資料ということになり、写楽の活動期間に
焦点を当てて、新写楽説を作り上げていく。
この新候補が絵を描いた証拠をどうやって示すのだろうと期待して読み進めた。
ところがその期待は見事に裏切られる。
最後までその新候補が絵を描いていたという痕跡は示されない。
これでは斎藤十郎兵衛説の否定はなんだったのか。
ところがその期待は見事に裏切られる。
最後までその新候補が絵を描いていたという痕跡は示されない。
これでは斎藤十郎兵衛説の否定はなんだったのか。
ついでにもう一つ文句を言うと、この本の最大の欠陥は
同じ話題を似た表現のままダラダラ繰り返すことだ。
オリジナルは月刊誌に連載されたということだから、単行本にする段階で重複を
省き整理統合するのは作家として最低限の義務だろう。
同じ話題を似た表現のままダラダラ繰り返すことだ。
オリジナルは月刊誌に連載されたということだから、単行本にする段階で重複を
省き整理統合するのは作家として最低限の義務だろう。
著者は後書きの中で、紙幅の制限にため語り尽くせなかったと書いているが、
680ページもあるのだよ。
冗長な部分を削れば十分書きこめたはずだ。
680ページもあるのだよ。
冗長な部分を削れば十分書きこめたはずだ。
よって、この本はお勧めしない。
時間の無駄である。
時間の無駄である。